こんにちはFUUです。
今回は日本における外国人労働者の増加についてご紹介します。
なんとなく国内に外国人労働者が増えているような感覚をお持ちの方もいらっしゃると思います。
本投稿で具体的にはどんな外国人が増えているのか知ってもらえたらと思います。
外国人労働者数の推移
まずはこちらのグラフをご覧ください。

総数の推移
グラフの赤い折れ線グラフが国内にいる外国人労働者の総数となっています。
10年前の2014年に78.8万人だったのが、2024年には230.3万人と約3倍に増えています。
考えられる要因
これだけ外国人労働者が増えている要因としては以下4点があげられます。
- 日本の労働力不足
日本では、少子高齢化が進んでいます。これにより、国内の労働力が減少し、企業が人手を確保するのが難しくなっています。外国人労働者を受け入れることで、この人手不足を補うことができます。 - 政府の支援
日本政府は、外国人労働者の受け入れを促進するために、さまざまな支援策を講じています。例えば、2019年に「特定技能」という在留資格が新設され、特定の業種で外国人を雇用できるようになりました。 - グローバル化とインバウンド需要
日本は観光業や国際的なビジネスが増加しており、多言語対応が必要な職場が増えています。外国人労働者はこのニーズに応える役割を果たしています。 - 日本の魅力
日本は治安が良く、都市のインフラが整っています。また、日本企業の賃金や福利厚生が手厚いため、多くの外国人が日本で働きたいと考えています。
在留資格別はどうか
上のグラフの棒グラフが在留資格ごとの推移を表しています。これまでは最も多かったのが緑色の「身分に基づく在留資格」です。日本人の配偶者等、永住者、永住者の配偶者等が該当する資格となります。ですが、2024年には「専門的・技術的分野の在留資格」が最も多い結果となりました。
産業別の傾向

参照:厚生労働省_「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和6年10月末時点)より抜粋
棒グラフで多い順に上から示されています。最も多いのは「製造業」次いで「サービス業」となっています。ですが、ここ数年の伸び率でみると「医療福祉」「建設業」がどんどん伸びてきていることがわかります。
どこの国からが多いのか?
日本にくる外国人の国籍のトップ5は以下の通りです。
- ベトナム(約57万人)
- 中国(約41万人)
- フィリピン(約25万人)
- ネパール(約19万人)
- インドネシア(約17万人)

今後はどうなりそうか?
政府としては国内の労働力不足の解消に外国人労働者を積極的に活用したい考えですので増加トレンドはしばらく続くと予想できます。
一方でjica(ジャイカ)が出している研究結果に面白い内容がありましたので最後にご紹介します。
参照:2030/40年の外国人との共生社会の実現に向けた調査研究
- 日本に外国人労働者を送り込める数が減っている
調査によると、2030年の日本の外国人労働者の需要は約419万人に対して、供給されるのは342万人と予想しています。つまり77万人の外国人労働者が不足する計算となっています。
また、このシミュレーションは3年前には63万人の不足となっていたので、状況が悪化していると言えます。理由としては日本の需要が伸びるよりも海外の国が日本に供給できる外国人材の数が減っていくとの予想になっています。 - 職業紹介・労働者派遣業の外国人労働需要量が多い
意外な職業として、職業紹介や労働者派遣業において外国人労働者の需要がかなり増えるとの見込みがあります。数としては約54万人(現在のおよそ3倍)の数が必要になるとのこと。
おそらく外国人労働者の受け入れ増加に伴い、仕事を紹介する側も日本人ではなく同じ国の出身者の方がマッチングの精度が高いことが一因かと思います。
まとめ
- 日本の外国人労働者は年々増加傾向(2024年で230.3万人)
- 在留資格別では「専門的・技術的分野の在留資格」が最も多い
- 産業別では「製造業」がトップだが伸び率では「医療福祉」や「建設業」が多い
- 国別ではベトナムが最も多い。他トップ5はすべてアジア人
- 外国人労働者の日本への供給量は減少予測がある
- 職業紹介や派遣業にも外国人労働者の需要が多くある
以上です。日本における外国人労働者の現状について少しでも参考になりましたら幸いです。