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休職からそのまま退職はあり?出社せず伝える方法とお金で損しない3つの確認

退職の手続き

※本記事にはプロモーションが含まれます

「休職中だけど、もう復職できる気がしない」「このまま辞めたいけど、会社に行かずに退職なんてできるの?」——休職からそのまま退職を考えるのは、決して珍しいことでも、無責任なことでもありません。

結論からお伝えします。休職からそのまま退職することは可能です。復職も出社も必要ありません。ただし1つだけ、退職日を決める前に必ず確認してほしいことがあります。それを飛ばすと、本来もらえるはずのお金を数十万円単位で失う可能性があるからです。

人材業界で働く現役のプロ(退職・転職相談500名超)が、休職からそのまま退職する方法、出社せずに済ませる伝え方、お金で損しないための3つの確認、退職後の手続きまで解説します(2026年8月時点の制度にもとづく解説です)。

休職からそのまま退職はできる?【結論:復職せずに辞められます】

まず不安に答えます。休職中でも、退職の意思表示はいつでもできます。正社員など期間の定めのない雇用なら、民法627条により退職を申し入れて2週間経てば退職が成立します。「一度復職してからでないと辞められない」というルールはありません(契約社員など有期雇用の方は契約期間の定めが関わるため、扱いが異なります。やむを得ない事由があれば期間中でも退職できる場合があるので、個別に確認してください)。

また、一般に会社の就業規則には「休職期間が満了しても復職できない場合は退職(または解雇)とする」と定められていることが多く、制度の建て付け上も休職からの退職は想定された出口のひとつです。自社の扱いは就業規則の休職規程で確認できます。

「今すぐ退職」と「休職期間の満了を待つ」はどちらがいい?

そのまま退職する場合も、タイミングには2つの選択肢があります。

選択肢 特徴
①今すぐ退職する 会社とのつながりを早く断てて気持ちが楽になる。一方、在籍中は会社が負担していた社会保険の仕組みから外れ、切り替え手続きが発生する
②休職期間の満了まで在籍する 自分から言い出さなくても期間満了で退職になる。在籍中も社会保険料の本人負担分の支払いは続く点に注意

どちらを選んでも、後述する傷病手当金の継続給付の条件は満たせます。「どちらが正解」ではなく、体調と気持ちの負担が軽い方を選んで問題ありません。迷ったら、主治医や産業医に「いま退職の判断をしてよい体調か」を相談してから決めるのがおすすめです。

「休んだうえに辞めるなんて申し訳ない」と感じる方は多いのですが、休職は労働者の正当な権利であり、療養の結果として退職を選ぶのは自然なことです。罪悪感で心身の回復を後回しにする必要はありません。

出社せずに退職を伝える方法【伝え方の例文つき・郵送で完結】

休職中の退職は、出社せずに完結できます。一般的な流れは次のとおりです。

ステップ 内容
①退職の意思を伝える 人事または上司へ電話かメールで。対面は不要
②退職届を郵送する 会社の指示に従い郵送でOK
③貸与物を返却する 社員証・PC・保険証などを郵送で返却
④書類を受け取る 離職票・源泉徴収票などが郵送で届く

伝え方は、事務的なひと言で十分です。

【メールで伝える場合】

件名:退職のご相談(所属・氏名)

お世話になっております。休職中の◯◯です。
療養を続けてまいりましたが、主治医とも相談のうえ、退職させていただきたくご連絡いたしました。今後の手続きについてご指示いただけますでしょうか。

【電話で伝える場合】

「休職中の◯◯です。体調のこともあり、退職させていただきたいと思いご連絡しました。手続きはどう進めればよいでしょうか。」

退職届の書き方は退職届・退職願の書き方【テンプレつき】を参考にしてください。この連絡すらつらいと感じる場合は、退職の意思伝達を代行してもらう方法もあります。

お金で損しないための3つの確認【退職日を決める前に】

ここが本記事で最も重要なパートです。休職からそのまま退職する場合、退職日の決め方ひとつで、受け取れるお金が大きく変わります

確認1:傷病手当金の「継続給付」の条件を満たしているか

休職中に傷病手当金(給料の約3分の2)を受け取っている方は、条件を満たせば退職後も引き続き受給できます(継続給付・支給を開始した日から通算して1年6か月に達するまで。2026年8月時点)。条件は次の2つです。

  • 退職日までに、健康保険の被保険者期間が継続して1年以上あること(任意継続の期間は含まれません)
  • 退職日の時点で傷病手当金を受けているか、受けられる状態であること

金額のイメージも持っておきましょう。たとえば標準報酬月額30万円の方なら、傷病手当金は1日あたり約6,670円=月20万円ほど。仮に残り12か月分の継続給付を失えば、約240万円を受け取り損ねる計算になります(あくまで概算です。金額は加入する健康保険や給与によって変わります)。

そして最大の落とし穴が「最終日の出勤」です。挨拶や引き継ぎのために退職日に出勤すると、「労務可能」と判断されて退職後の給付を受けられなくなる可能性があります。退職日は出勤せず、事前に加入している健康保険(協会けんぽ(公式)または健保組合)に取り扱いを確認してください。また、継続給付は一度「働ける状態」になって支給が終わると、その後体調が悪化しても再開できません。制度の詳細は傷病手当金の解説記事にまとめています。

確認2:退職日と社会保険の切り替え

退職日を月末にするかどうかで、社会保険料の負担が変わります。また、退職後の健康保険は任意継続・国保・扶養の3択です。退職日は月末がいい?の記事退職後の健康保険の選び方で確認してください。

確認3:失業保険は「受給期間の延長」を申請する

失業保険(雇用保険の基本手当)は「働ける状態」であることが受給の前提です。療養中で働けない間は受給できませんが、諦める必要はありません。「受給期間の延長」を申請すれば、本来1年の受給期間を最長4年まで延ばせます。回復して働ける状態になってから、失業保険を受け取れるようになります。

延長の申請は、退職後に働けない状態が30日以上続いた後、離職票などを持って住所地のハローワークで行うのが基本です(郵送等に対応している場合もあります)。なお、傷病手当金と失業保険は同時には受け取れません。「療養中は傷病手当金→回復後に失業保険」が基本の順番です。詳しくはハローワークインターネットサービス(公式)で確認してください。

退職後の手続きも「時系列リスト」で迷わない

退職が決まったら、健康保険・年金の切り替え(14日以内)など、退職後の手続きが待っています。全体の流れは退職後の手続き・やることリスト【時系列】にまとめてあるので、体調のよい時に少しずつ進めてください。期限があるものは限られているので、焦る必要はありません。

休職からの退職に関するよくある質問

Q1. 休職からそのまま退職すると「自己都合」になりますか?

自分から退職を申し出た場合、離職票上は自己都合が原則です。ただし、病気などの正当な理由がある場合は「特定理由離職者」と判断され、給付制限がなくなるほか、国民健康保険料の軽減対象になる場合もあります。医師の診断書などを持ってハローワークに相談してください。

Q2. 休職中に退職しても退職金はもらえますか?

退職金は法律ではなく会社の就業規則(退職金規程)で決まります。休職を理由に不支給とはならないのが一般的ですが、勤続年数の数え方などは規程によるため、就業規則を確認するか人事に問い合わせてください。

Q3. 「復職してから考えよう」と引き止められています。

復職するかどうかを決めるのはあなたです。退職の意思が固いなら、期間の定めのない雇用であれば民法627条により2週間で退職できます。体調が理由の退職を無理に引き止めることはできません。対処は引き止めの断り方の記事も参考にしてください。

Q4. 傷病手当金をもらいながら転職活動をしてもいいですか?

傷病手当金は「働けない状態」に対する給付のため、療養に専念するのが前提です。本格的な転職活動や就労を始めると「労務可能」と判断され、支給が止まる可能性があります。働ける状態に回復してから、失業保険への切り替えとあわせて進めるのが安全です。

まとめ:罪悪感より、回復とお金の設計を優先していい

最後に、この記事の要点を整理します。

  • 休職からそのまま退職は可能。復職も出社も不要(電話・メール+郵送で完結)
  • 退職日を決める前に傷病手当金の継続給付の条件を確認(1年以上加入+退職日に受給できる状態)
  • 退職日の出勤はNGになる可能性大。事前に健保へ確認
  • 失業保険は受給期間の延長(最長4年)を申請。傷病手当金→失業保険の順番
  • 退職後の手続きは時系列リストで少しずつでOK

休職からの退職は「逃げ」ではなく、回復のための合理的な選択です。お金の設計だけ間違えなければ、療養に専念できる環境は整えられます。焦らず進めてください。

会社とのやりとり自体がつらい方へ

休職の原因が職場にある場合、退職の連絡すら大きな負担になります。本人に代わって退職の意思を伝え、書類のやりとりまで仲介してもらえるサービスを使えば、会社と一切話さずに退職することもできます。心身の回復を最優先に、無理のない方法を選んでください。

有給消化や退職日の交渉まで任せたい方は労働組合運営の退職代行ガーディアン(24,800円)という選択肢もあります。

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